2018年から始まる新しい教育「アクティブ・ラーニング」
何が変わるの? 乳幼児期からできることってなに?(前編)

2017.04.19

ミキハウス編集部

幼児期にしか体験できないことを大切に

続いて、幼児教育の現場で、アクティブ・ラーニングを指導していくことになる先生や保育士さんのお話を伺いました。

最初に登場していただくのは、東京都の新宿区立四谷第六幼稚園副園長の児玉勝枝先生(現・落合第三幼稚園副園長、4月1日転任)です。四谷第六幼稚園は、四谷第六小学校と同じ敷地にあり、幼稚園と小学校の交流が盛んに行われています。

————アクティブ・ラーニングが始まることで、幼児教育の現場はどう変わっていくとお考えでしょう。

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まだ方針が打ち出されたばかりで、それについての教諭の研修もこれからというところですが、私どもは幼児教育の現場が大きく変わるというとらえ方はしていません。ただ、今回の新学習指導要領で、幼児教育の重要性に言及されたことは、私たちにとって大きな励みです。

私たちが取り組んできたのは、やりたいことを満足するまでやってみたときの達成感や充実感とか、多くの経験を通して、子どもたちの人間性を育てるということです。

これからは、今まで以上に子どもを主役にした教育が大切になります。幼児期だからこそ、人間形成の一番の核が育つということを、私たち自身がはっきりと自覚して、指導していくことになるでしょう。

————保護者の方に幼児教育の目的を理解してもらうために、これまでもいろいろな工夫をなさっていますね。

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当園では以前から「遊びの中で育つ力」をテーマにした講演会を保護者の方向けに行っています。その時の例ですが、「砂場の棒倒しで子どもたちは様々なことを学んでいる」というお話がありました。皆で砂山を作り、てっぺんに立てた棒を倒さないように砂を交互に取っていくという遊びには、共同作業があり、砂の量や場所を考えて取る計算があり、駆け引きがある。負ければ、悔しいし、次に勝つために強い子を見習うということだってある。そういった経験が、人間を成長させていくんです。

————遊びや体験の中から学ぶ…それこそ、アクティブ・ラーニングが目指していることのような気がしますね。

そうだと思います。私自身もそうですが子どもたちのお母さん、お父さんは知識重視の教育を受けて育った世代。遊びから学ぶことについての大切さが注目されなかった時代の教育を受けていて、アクティブ・ラーニングの考え方に馴染みのない方がほとんどです。だからこそ私たちとしては親御さんに、遊びから学ぶことがこの後の学習に対する姿勢に繋がるということを、意識的に伝えていくことが必要だろうと考えています。

四谷第六小学校の教室と四谷第六幼稚園の園舎は廊下でつながっていて、校庭では園児と小学生が一緒に遊ぶ姿も見られます。幼児教育で培われたアクティブ・ラーニングの資質・能力は、小学校以上の教育の中で生かされてこそ、未来への可能性として育っていくのでしょう。

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