初節句と聞けば、真っ先に「ひな人形を買わなくては」と考えるママ・パパもいるでしょう。しかしお値段も決してお手頃というわけではなく、また居住スペースに限りがある現代においては、ひな人形を飾ること自体、容易なこととは言えません。
「そもそも豪華なひな人形がないと初節句ができないわけではありません。伝統行事の中からできること、やりたいことを取り入れればよいのです。例えば、もともとは紙製のひな人形を水に流して災厄を祓うという行事でしたから、折り紙でひな人形を作って飾り、最後に水をかけてから処分をすると、行事の本来の意味を生かしたお祝いができます」(三浦さん)
ママ・パパが、初節句の意味を考えながら、想いを込めてひな人形を作ってあげるのも、娘の誕生を喜び、成長を祝う素敵な「初節句」になりそうです。折り紙のひな人形のつくり方はネットで検索すると、シンプルなものから高度なテクニックを駆使したものまで、いろいろなタイプものを見つけることができます。参考にしてみてはどうでしょうか。
また最近は、シンプルな木製のひな人形や壁に貼るおひなさまシールなど、様々なタイプのひな飾りがあります。
ひな人形やひな飾りを選ぶ時に気をつけたいことを三浦さんに伺うと、こんな答えが返ってきました。
「以前は、子どもを産み育てるのは母親の役目だという考えから、母方の親がひな人形を準備するという慣習もありましたが、最近はそういうことにこだわらない家庭が増えています。私は、ひな人形選びにはママ・パパの想いや考え方を反映させることをお勧めしています。ひな祭りは一過性のイベントではなく、子どもが成長する間は毎年続く行事であり、一生親しんでいくものなので、親が選んだひな人形は、その子どもにとって特別な意味を持つものになると思うからです」(三浦さん)