6割以上のママが「ギャップがあった」と回答
出産経験者に聞く、産前産後の“予想と現実”

ミキハウス編集部

「産前産後のギャップがあった」は63.9%

次に、産後の現実に目を向けていきましょう。産後のママに「出産や産褥期、そして子育てについて産前に抱いていた『事前の想定』と『実際の体験』にギャップはありましたか?」と聞いてみました。

産後ママへ質問

「とてもあった」の25.2%と「あった」の38.7%を合わせると、実に63.9%のママが「ギャップがあった」と答えています。「ほとんどなかった」の26.7%と「まったくなかった」の1.6%を合わせても28.3%ですから、「ギャップがあった」ママは「なかった」ママの2倍以上になります。

では実際にどんなギャップを経験しているのでしょうか。産後ママにきいた「『産後に直面した心身のトラブル、悩みの種』について、想定外だったこと、想定以上に大変だったことはどれでしたか?」(複数回答可)への結果を見てみましょう。

産後ママへの質問

最も多くの産後ママが想定外だった、想定以上に大変だったと答えたのは、「授乳(授乳が難しい、おっぱいが痛い、その他授乳トラブル)」(61.6%)でした。しかも2位以下とは大差の1位ですから、想像していなかった授乳にまつわるトラブルに悩んでいるママは多いようです。冒頭に紹介したプレママの不安の1位は「眠れない」、2位は「産後の痛み」ですので、産前に予想していた産後の不安と現実の悩みのギャップは小さくありません。

回答いただいたママからはこんなコメントも寄せられています。

「はじめのうちは赤ちゃんがうまく吸えなくて乳首が傷だらけになった」(26歳)

「母乳が出すぎて、乳腺炎に悩まされた」(30歳)

「胸の張りや乳口炎は想像以上に痛いし、授乳は1日に何回もあるので大変だった」(32歳)

「赤ちゃんは教えなくてもおっぱいを飲むだろう」と漠然としたイメージを持ちがちですが、「授乳」は与えるママと与えられる赤ちゃんの共同作業。最初から上手にできない場合も多いようです。また、ママのおっぱいの状態は体調や食事によっても変化しますから、思ったように出ないこともあれば、出すぎて困ってしまうかも知れません。飲ませ方やおっぱいのケアによっては、乳腺炎などのトラブルも起こりがち。そうしたことを未然に防ぐためには、たとえばかかりつけ医に相談しながら妊娠中からマッサージや乳頭の手入れをしたり、「授乳」についての知識を身につけておくことも必要かもしれませんね。

参考記事:新米ママのための基礎知識「乳腺炎」ベテラン助産師が教える予防法

なお、2位は「精神的な不安感、産後うつ」(28.4%)、3位は「産後の痛み(後陣痛など)」(28.3%)、4位は「腰痛・肩こり・腱鞘炎」(27.9%)、5位は「眠れない(夜泣きなどで)」(26.4%)と続きます。

これらのトラブルや悩みも約20~30%の新米ママにとっては想定外、想定以上だったということですから、アンケートであげられている項目は、他人事と思わずに予防法や対処法を調べておくと安心かもしれません。

最後に先輩ママからのメッセージをご紹介します。

「出産準備を一生懸命して、出産に備え、ゴールのように思えても、出産はゴールではなく通過点です」(26歳)

「SNSで見かけるイクメンは想像上の生き物であり、実際にいたとしても自分の夫がそうなると思ってはいけない」(29歳)

「完璧を求めすぎない。手を抜けるところはぬいて」(31歳)

「始めは大丈夫と思ってもあとから体に来ることもあるので育児のサポートなどの備えはいくらあってもいい」(31歳)

「産後思った以上に骨盤が痛く乳首が痛いです。骨盤ベルトと乳頭保護クリームが無いと私は無理でした。授乳クッションも厚みがあるものが正解です」(32歳)

「とにかく体力の消耗が半端ないです。 体力作りできる方は第1子妊娠前にされていた方が良いと思います」(36歳)

「眠れないし身体も思うように動かないので、家事育児のサポート体制を作っておくべき。特に里帰り出産しない人は必須」(36歳)

赤ちゃんを迎えて始まる新しい生活。慣れない育児は大変でも、新米ママ、新米パパだけが経験できるかけがえのない時間です。このアンケート結果、そして先輩ママのアドバイスを参考に、産後を少しでも快適にすごす準備をしていただければ幸いです。

 

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