さて、続いては実践編です。実際に子どもを載せて自転車を利用する際に注意すべきことをまとめます。特に電動モーターで動く電動アシスト自転車は、重量が非常に重く、また普通の自転車に比べて漕ぎ出し時のスピードが速いなどの特徴もありますから、扱い方には注意が必要です。
そこで1993年に世界初の電動アシスト自転車を発売したヤマハ発動機株式会社さんを取材。コーポレートコミュニケーション部の松尾薫さんに、まずは乗り方についてお聞きました。
1.ヘルメットはきちんとかぶせましたか?
道路交通法にはヘルメットの着用義務が明記されています。また消費者庁の調査(※2)でも、ヘルメットの着用がケガのリスクを減らすことがわかっています。
かぶせ方は下記イラストのとおり。頭のサイズに合ったヘルメットをまゆの上まで水平にかぶせ、指が1本入るぐらいのゆとりを持たせてあごひもをしっかり締めます。ヘルメットは衝撃吸収テストに合格し、安全基準をクリアしたSGマーク付きのものを選びましょう。常に乗る前にかぶり、降りてから脱ぐようにしましょう。
2.シートベルトは締めましたか?
子どもの想定外の動きに驚いた経験は、子育て中のママ・パパなら誰でもあるでしょう。自転車に乗っている時も例外ではありません。転倒や転落の事故を防止するために、走り始める前にシートベルトをしっかりと締めましょう。
3.子ども二人を前後に乗せるとき、後ろの子が先と決めていますか?
停車中の自転車は前部が重くなると、転倒しやすく危険です。子ども二人を前後に乗せる場合は、大きい子を後部のシートに乗せてから、前の子を乗せるようにしましょう。降ろすときは前の子が先、後ろに座っている子が後です。自転車が倒れそうになってもすぐに手で支えられるように、ママ・パパは自転車の近くに立って子どもを乗せましょう。
4.サドルにまたがったとき、両足のかかとが地面についていますか?
停止している自転車は、ママ・パパの足で支えてバランスを取らなければなりません。そのため両足のかかとがしっかりと地面に着くようにサドルの高さを調整しておきま しょう。
〈注意!〉電動アシスト自転車は必ずサドルにまたがって漕ぎ始めるようにしましょう。片足をペダルに乗せて加速してからサドルにまたがる乗り方は危険です。
「子ども乗せ電動アシスト自転車は二輪車ですから、バランスを崩しやすいものです。特にお子さまを乗せるときには、親御さんは自転車から離れないでください。乗せ降ろしの際の万が一の転倒に備えるためにも、お子さまのヘルメットとシートベルトは必ず装着してあげましょう」(松尾さん)