まず準備するものとしては「食器」です。
母方の実家から贈られた塗りの漆器を使う、または食器の色やお膳の高さを、男女で分けるという「習わし」もあります。
【男の子】 外側も内側も朱色(赤)の器でお膳が低いもの
【女の子】 外側は黒塗り、内側が朱塗りの器でお膳が高いもの
これらは、あくまで昔ながらの習わしなので、これ通りにする必要はありません。実際、最近はそこにこだわらない方のほうが多いようです。
また、お食い初め用の食器セットをレンタルできるサービスもあります。せっかくの記念日なので、赤ちゃんのために新しい食器を用意される場合も、伝統的な器を買うもよし、現代的でおしゃれなベビー食器を選ぶもよいのではないでしょうか。
またお食い初めには、一般的に「祝い箸」が使われます。お祝いごとに使用される箸で、特徴は両方の先端が細くなるよう削った末広がりの八寸(約24cm)の丸箸。折れにくい素材(柳や白木)で作られているのも特徴です。お箸の専門店や百貨店で、お正月の時期であればスーパーなどでも購入できます。
もうひとつ忘れてはいけないのが「歯固め石」。これはお食い初めの中で行う「歯固めの儀式」で使用するものです。
赤ちゃんに丈夫な歯が生えることを願うために行う儀式で、昔は歯が丈夫=長寿と考えられていたため、石のように丈夫な歯が生え、長生きしますようにとの願いを込めて、行われるようになったと言われています。
歯固め石には、神社の境内や河原から拝借した小石が使われることが多いようです(境内から拝借する場合は、お食い初め終了後に元にあった場所にお返ししておくほうがよいでしょう)。石の大きさや形、色や数に正式な決まりはありませんが、丸い小石を1個用意すれば十分。お宮参りの際に歯固め石や祝い箸をいただける神社もあるようです。