最後に、「歯固めの儀式」についてやり方を解説します。
とはいってもシンプルなもので、歯固めの石に箸をつけ、その箸を赤ちゃんの歯茎に軽くちょんちょんとあてるだけ。簡単ですよね。
地域によっては、赤ちゃんの口へ歯固め石をもっていき、そっとあて、噛ませるまねをさせるところもあるようです。
なお、“丈夫で硬いもの”として、石の代わりに他のものを使う地域もあり、大阪や兵庫、四国ではタコ、岩手では鮑(あわび)などが使われるとか。昔は縁起をかついで、梅干し(しわができるまで長生きできるように)や紅白もち(持ちがいい)を使うこともあったそう。碁石、栗の実といった別の硬いものを使う地域もあります。
正式なお食い初めでは、参加している家族の中でいちばんの年長者が箸をとって、赤ちゃんに食べさせるまねをさせます。祖父母になることが多いと思いますが、この風習には、長寿にあやかる意味があります。男の子なら男性の、女の子なら女性の年長者が行います。ママ、パパと赤ちゃんの3人で祝う場合は、あまりこだわる必要はないかもしれません。
お食い初めの習わしには、赤ちゃんの成長を喜び、健康を願う気持ちが表れています。その気持ちを大切に、それぞれの状況に応じて無理のない範囲でお食い初めをやってみませんか? 家族の絆がより深まる、思い出深い行事になりますよ。