赤ちゃんは不意にからだを動かしたり、手足をばたつかせたり、予測のつかない動きをすることもあります。そのため耳そうじのときは、赤ちゃんを寝かせた状態で、動かないようおくるみなどで包むと、やりやすくなります。おくるみがない場合は、正方形のバスタオルなどもお世話がしやすいのであると便利です。
このとき気をつけたいのは、赤ちゃんの両腕を入れてキッチリ包むこと。緩んでいると赤ちゃんが手を出したりして危険です。片手に綿棒かガーゼを持ち、もう片方の手は赤ちゃんの頭を固定します。押さえつけるというより、抱きしめる感じで。短時間でさっとすませてあげてくださいね。
綿棒で耳の穴のまわりを優しくなでるように
赤ちゃんは大人に比べて外耳道(耳の穴の入り口から鼓膜までの部分)が短いので、耳の穴に綿棒をさし込むと鼓膜を傷つけたり、耳あかを取るつもりが逆に奥に押し込んだりしてしまうことも。
そのため、綿棒は短めに持ち、耳の入口から見える範囲(1㎝以内)の壁を優しくなでるようにお手入れしましょう。ベビーオイルを少しつけると耳あかが取りやすくなります。耳のひだの細かい部分も綿棒でくるんと拭き、耳たぶや耳の裏などは湿らせたガーゼで、さっときれいに拭き取ります。
お風呂上がりがベター 声掛けも忘れずに
耳や周囲の皮膚が湿って柔らかくなっているお風呂上がりは汚れが取れやすいので、服を着せてちょっと落ち着いたときに拭いてあげるといいでしょう。
また、声かけも忘れずに。大好きなママ、パパから「お耳きれいにしようね」」などと優しい声で話しかけながらケアされると赤ちゃんも安心できるでしょう。
はじめは難しいかもしれませんが、赤ちゃんがリラックスするように笑顔で接してあげられるといいですね。
耳の病気かもと思ったときは医師に相談
生まれたばかりのころは羊水が乾燥してできた黒い耳あかが出てくることもありますが、心配いりません。また新生児期にからだを覆っている胎脂が、外耳に残っていると耳垢がたまっているように見えることもありますが、これも胎脂なのでご安心ください。
そもそも黄色かったり、茶色だったり、いつも湿っていたりと色も見かけもさまざまなのが赤ちゃんの耳あかの特徴です。
また、まだ寝返りはうまくできない時期には、赤ちゃんは一方の耳を下にして寝ていることがよくあるかと思います。そうなると一方の耳だけ湿度が高まり、湿った状態となることもありますが、それも特に気にする必要はありません。
ただし黄色くて液体のようなジュクジュクの耳だれは、外耳炎など耳の病気の場合もあります。また、赤ちゃんが頻繁に耳を触ったり、引っ掻いたりするなどのしぐさが見られるときも注意が必要です。そんなときは、早めに耳鼻科の医師にみてもらいましょう。