徐々に強くなる子どものこだわりに寄り添い、その“チャレンジ”を見守り、好きなようにやらせて達成感や(ときには)挫折感を覚えさせることはもちろん大切なことです。
しかしながら、身の危険を伴う行動は止める当然必要がありますし、他人にひどく迷惑をかける行為を見過ごすこともできません。
そこでイヤイヤ期の親の心得を以下にまとめました。
子どもの理不尽な「イヤ!」に対して直情的に反応しない
イヤイヤ期の子どもは親にとってかなり理不尽で、理解不能な行動を取ることもままあります。そんなどうしようもない「イヤ!」に対して、思わず強く叱りたくもなるでしょうが、直情的に反応しない方がよいでしょう。少し気持ちを落ち着かせて「今はこういう時期だから」と一度自分を納得させつつ、冷静に対応することをおすすめします。
子どものイヤイヤの気持ちを汲み取り「どうしたいの?」と一緒に考える
自分の感情をうまく言葉にできないイライラから「イヤ!」としか言えない子どもの気持ちをわかってあげることが何より大切です。頭ごなしに否定するのではなく、子どもの行動を受け入れ、共感しつつ、気持ちを言語化してあげてください。
「そうか、●●したいんだね」「▲▲がイヤなんだね」「どうしたいの?」と子どもの気持ちややりたいことを言葉にすることで、子どもは自分のことを理解してくれていると感じます。こうなるとイヤイヤ期は、親子のコミュニケーションにとって大切な時間にもなるし、親子共々成長する機会にもなるでしょう。
守るべきルールや約束事を破るようなら「してはいけないこと」と丁寧に教える
子どもの「やりたい」に寄り添うことは大切ですが、特に家の外でルールや約束事を破るようなこと、身の危険が及ぶようなことをするなら落ち着かせつつ「それはやってはいけないことだよ」と丁寧に教えてあげましょう。なぜやってはいけないのかの理由も説明して、してはいけないことをしようとしていたことを理解させてあげてください。
「ダメよ」と言わなくてすむ環境をあらかじめ整えておく
やりたいことが増えてくるこの時期にたくさんの経験をさせてあげるために、「ダメよ」、「あぶないよ」と言わなくてすむ環境を整えてあげることも重要です。行動をそこまで制限しなくてよくなることが、子どもの「イヤ!」を軽減させることにもつながります。
もちろん完全にイヤイヤを抑えることは不可能ですが、子どもがすごす場所には危ないもの、触られたくないものを置かないとか、窓はちゃんとロックしておくとか、あらかじめ配慮しておけば、子どもがやりたいことを思う存分やっていても親は余裕を持って見守ることができるのではないでしょうか。
外出時は“お気に入り”を用意しておく
家の中でのイヤイヤは親が我慢すれば済むけれど、外出先でイヤイヤが出ると困ってしまいますね。そのため外出時には、子どもが大好きなおもちゃやおやつなど、気を散らせるものを用意しておきましょう。またスマホやタブレットでお気に入り動画などがすぐに見られるようにしておくと便利ですよ。
レストランやカフェなどでイヤイヤが止まらない場合、泣く子を抱えて連れて行くということもあるでしょう。その時に無言で抱き上げるより、「ここで泣くとみんなに迷惑だし、ママも困っちゃうから違う場所に行こうね」などと説明しながら連れて行くと、その時は聞いていないようでも、少しずつ理解するようになるのではないでしょうか。