妊娠初期のおなかの張りは基本的には気にする必要はなく、安静にしていれば収まるもの。でも、もしなにかの病気が要因となって張っていたり、痛くなっていたら…と考えると不安になりますよね。そこで病気が疑われるケースについて紹介していきます。
病気が原因のおなかの張りについて
病気が原因でおなかが張る場合。代表的なものとしては「胎盤後血腫(たいばんこうけっしゅ)」などが原因として考えられます。
胎盤後血腫とは胎盤が形成される過程で血の塊ができる状態。3か月ぐらいで自然になくなることがほとんどですが、たまに出血することがあります。その場合は医師に診てもらいましょう。妊娠6週でも赤ちゃんの心臓の拍動を確認できるので、もし出血したとしても赤ちゃんが元気ならそれほど気にすることはありません。
その他には子宮筋腫や子宮内膜症が原因となり痛みを感じるケースもあります。
子宮筋腫や子宮内膜症でも妊娠は継続できる?
もちろん継続できます。そうした合併症は妊娠が分かった時にちゃんと診断されますから、心配はいりません。子宮筋腫の場合は、妊娠に伴って筋腫が変化することがあるので、筋腫の大きさや位置をこまめにチェックすることになります。
子宮内膜症は妊娠したことで(≒無月経が続くことで)、症状が改善することもあります。ただ、おなかが張りやすい状態であることを自覚して生活することは大切です。
「生理的なもの」と「病気が原因になっているもの」 見分け方は?
おなかの張りの原因が、生理的なものか、病気が原因のものか本人が判断するポイントとなるのは痛みの強さ。個人差はあるかと思いますが、生理前の、もう明日あたりから生理になるかも知れないなという程度であれば、安静にしておけばOKです。しかし本格的な生理痛ぐらいの痛みを感じるのであれば、病気が原因になっている可能性もありますので、病院に行ったほうがいいでしょう。
また軽い痛みや違和感のようなものでも30分から1時間以上続くようであれば、病院に行ってください。初期のおなかの張りは神経質に考える必要はありません。筋腫がある方も、初期の頃は1週間に1回とか2週間に1回病院に来るよう言われるので、しっかり診てもらっていれば心配はいらないでしょう。もちろん痛みの大小に関わらず、出血があるなら必ず受診してください。