――産休は、労働者に認められた権利とはいえ、出産前後は職場に穴をあけることにもなるので当事者としてはいろいろ悩んでしまうことも多いかもしれません。今日は、先輩ママの皆さんにそれらにどのように対処されたかお聞きできればと思います。まずは、妊娠がわかったときにそれを職場にどのように伝えましたか?
S・Fさん(以下、Sさん):私は妊娠がわかってすぐに直属の上司に伝えました。実は、つわりがひどくて、点滴を受けなければいけなくなるほど体調が悪くなってしまったんです。その頃、忙しい時期でもあったのですが、早めに伝えたほうが後々迷惑をかけることもないと判断しました。上司自身がお父さんとして、お子さんの保育園のお迎えに行ったり、残業や休日出勤をしないように工夫したり、仕事と育児を両立していることを知っていたので、迷いなく報告できたという背景もありました。
H・Yさん(以下、Hさん):私も1人目のとき、直属の上司が“イクメン”を公言されている方だったので早い段階で報告しました。ただ、安定期に入るまではもしも何かあったら…ということを心配してくれ、部長レベルへの報告は妊娠5ヶ月に入ってからになりました。
T・Tさん(以下、Tさん):私の場合も、妊娠発覚後すぐに具合が悪くなってしまって、水も飲めない状態で家から一歩も出られなくなってしまいました。上司には伝えましたが、1週間くらい休んでしまったので、同僚や後輩にはミーティングの場で上司から報告してもらいました。
――SさんやTさんのように、劇的な体調の変化があったなら、早く報告したほうが自身への負担は少ないかもしれませんね。その後、引き継ぎなどはどのようにしましたか?
Hさん:
1人目のときは通常の仕事の合間に引き継ぎの書類を作っていきました。引き継いでくれた人がすごく優秀で「大丈夫! わからなかったら周りに聞くね」と言ってくれて。職場の人たちがみんなで私の作った資料をしっかり読んでくれました。
Tさん:
つわりがひどく、2ヶ月間家から出られなかったので、後輩からメールが来たら返信したり、お客様へ催事の案内を代わりに出してもらったりしていました。その他のこまごまとしたことは、体調がよいときにまとめて対応していました。