さて、ここからは、掃除の時短術について絞って具体的にお話ししましょう。私のセミナーに参加した人に「嫌いな家事」を聞くと、約8割の人が「掃除」と答えます。しかも掃除は、料理や洗濯に比べると緊急度が低いので、ついあと回しにしてしまいがちということもあるようです。
そこで、私が提案するのは「ついで掃除」です。日々の暮らしで無意識に動いている生活同線の中に掃除を組み込んでしまう「ついで掃除」を習慣にすれば、わざわざ「お掃除しなくちゃ」と構えなくても、家のあちこちをきれいに保つことは難しくありません。
■「ついで掃除」とは
私は掃除の時間をなくすために、次のような方法を実行しています。
- 1夜寝る前にリビングのフロアワイパーを寝室に持っていく。
- 2朝起きたら、寝室のモップを持って、廊下を拭きながら洗面所に移動する。
- 3洗面所で顔を洗った後、洗面台に置いたスポンジ(場所を取らないようにハサミで小さく切ったもの)にハンドソープをつけて、洗面ボウルをさっと掃除する。
- 4顔を拭いたタオルで洗面台と鏡と蛇口をサッと拭く。
- 5同じタオルで洗濯機の上をサッと拭いて、洗濯カゴに入れる。
- 6モップで洗面所の床を拭き、そのままリビングの床を拭きながら進み、モップを定位置に戻す。
このように、「いつもの動作」に少しだけ掃除要素を足すことで、わざわざ掃除時間を取らなくても結構いろいろなところがキレイに保てます。私はフロアワイパーを多用するのですが、これは床にホコリを放置させないため。ホコリを放置すると、空気中の水分や油分と混ざってしつこい「汚れ」に変わりますから、こまめにホコリを取ることは、「落ちにくい汚れを作らない」ことにつながります。なので、家のいたるところにフロアワイパーやモップなどを置いておくと、道具をわざわざ取りに行かなくてもいいので、気になった時にいつでもさっと拭けますよ。
わが家ではこのように一番上の引き出しにモップを入れています。
ただし掃除道具は、赤ちゃんの手が届かない場所に置くようにしましょう。赤ちゃんは何でもお口に入れてしまうし、手が届くものは引っ張ります。フロアワイパーは家具やテレビの裏など、モップは引き出しなどを定位置にした方がいいかも知れません。
浴室もお風呂上りに熱いシャワーをかけて、せっけんカスと垢を流します。汚れ落ちの良や浴室の乾きやすさを考えて、私はお湯をかけることをお勧めしています。体を拭いたら、ついでに鏡の水分を拭き取り、水垢によるくすみを防ぎましょう。