【専門医監修】妊婦の冬のすごし方 2021年度版

出産シーン

なお36週未満の感染なら、回復後は通常通り分娩が始まるのを待ち、36週以降であれば施設の状況によって分娩法が選択されています。この中で軽症~中等症Ⅰと診断された27人のうち15人は帝王切開。感染後2週間以内の出産では、プレママと生まれた赤ちゃんの部屋を別にして、粉ミルクを与えた例が多くなっています。

また厚生労働省は「日本で承認されている新型コロナワクチンが妊娠、胎児、母乳、生殖器に悪影響をおぼすことはない」(※3)とし、妊娠中、授乳中の積極的なワクチン接種を推奨。2021年10月25日に日本産科婦人科学会から出された「新型コロナウイルスワクチンの安全性に関する最新情報」(※2)では、ノルウェーのデータとしてワクチンを接種したプレママと接種していないプレママを比較した結果、流産率に差がないことが紹介されています。

現在、新種の「オミクロン株」に対抗するワクチンも開発されつつありますが、プレママは従来のワクチンの追加接種を検討してもいいかもしれません。効果や副反応について、かかりつけのお医者さまに相談してみましょう。

もし体調の変化を感じて「コロナかも」と気になるなら、厚生労働省が公表している「都道府県等における妊婦の方々への新型コロナウイルスに関する相談窓口」(※3)に電話で相談することもできます。

「まだ中間報告の段階ですが、妊婦さんが新型コロナに感染しても命に別状はなく、生まれてくる赤ちゃんにも影響していないことがわかっています。これからもワクチン接種、マスク、手洗い、密を避けるといった感染予防に努めていただければと思います」(吉村先生)

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