僕らの世代でアップデートできる? 子育てパパ座談会(後編)

男性の子育ての現状を知ることで、日本の子育て環境が少しでもよくなるように――。そんな思いを込めて、ミキハウスでは3歳までの子どもがいるパパ4人に集まっていただき座談会を実施しました。本記事はそんなパパ座談会の後編。さて、どんなお話が聞けることやら。

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「どうして私ばかりが……」という妻のホンネ

編集I:共働きのご家庭にとっては2人の仕事と育児・家事をどう両立させていくかは大きな問題です。コロナ禍でリモートワークが増えて、子育ての環境も変わってきてはいると思うのですが、先ほどからみなさんのお話をお聞きしても、ここの部分にはかなり悩まれているようですね。

Dさん:そうですね。うちは前編でお話したように、同じ会社で働いているけれども、部署の都合もあり妻が休んで、僕が仕事をする割合が多くなっていて、そのことに対する妻の不満が日増しに大きくなっているんですよ。

今は妻の母が近くに住んでいるのでサポートしてもらえるから、急場はしのげるのですが、全国に転勤がある仕事なので、サポートのない土地に行ったらどうしようと考えてしまいますね。

編集I:Dさんはこの4人の中で唯一、育休を取得された方でもあります。そんな会社でも子育てのために休みを取るのは難しいものですか?

Dさん:現実的にはそうですね。会社自体は子育てにめちゃくちゃ理解もあるし、すごくいい制度もあるんです。ただ休みはおろか、早めに帰ることも実際には難しい。でも、それって部署によるんですよ。僕のいる営業部はお客さま相手の仕事になるので、こちらの都合で休めないけど、他の部署ではそうでもなかったり。

編集I:なんだかんだと仕事が調整できない問題は本当によく聞きます。Cさんは夫婦ともに医師で、なかなか家庭都合で休みを取れないという悩みがあるとおっしゃってましたが…。

Cさん:そうですね、そこは本当に難しい問題と感じています。ちなみに昨夜ご飯を食べている時に、妻から「どうして私ばっかり休まなきゃいけないの?」という言葉が出てきたんですよ。僕自身、努力して子育てや家事のことをしているつもりではいたのですが、医者としてのキャリアを全うしたいと思っている妻としてはまったく満足いく状況ではなかったと。改めて、相当負担をかけていると思い知りました。

Aさん:こういうお話を聞くと、うちはすごく恵まれた環境で仕事をしているなと実感します。僕は会社のポジション的にも自分のルールで働き方を決められる。妻の方がむしろ融通が利かないことが多いなので、僕が調整して仕事を休んだり、時間を変更してもらったりしています。

あと少し反感を買いそうな物言いになっちゃうかもしれませんが…自分じゃなければいけない仕事以外は断るようにしているんです。自分の代わりでも成立する、いなくてもなんとかなるような仕事ってあるじゃないですか。職場でも明確にそういう意思表示をしているので、上司は引いてると思いますよ(苦笑)。

Aさん:こういうこと言うと、僕が仕事好きじゃないみたいに聞こえますけど、僕も妻もめちゃくちゃ仕事好きなんですよ。だから僕ら夫婦は子どもが生まれる前に「仕事」と「家庭」をどうするかという問題について相当話をしました。子育てのために仕事も諦めたくないし、かといって子育てもおろそかにしたくなかったので。その結果、「仕事が忙しいから(家のことできないのは)仕方がない」という言い訳は、お互いに基本通用しないことになったんです。

仕事をする場合は、どちらかが子どもを見ていることになるので、むしろ仕事をやらせてもらっているという感じ。徹夜しなきゃいけない時も、徹夜で仕事させてくれてありがとう、という気持ちでいます。

編集I:その境地はすごいなぁ…。ふと思い出したのですが、タレントのユージさんにインタビューした時に、似たようなことを仰ってましたね。「外で稼いできているからって偉そうには絶対にできない。むしろ自分は仕事をさせてもらっている。仕事をさせてくれてありがとう」と。気になる方はそのインタビューもご一読くださいね。

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