I:からだを洗い、水分を拭きとったら最後に保湿ですね。
吉田先生:大切なのは、保湿剤をたっぷり塗ること。口径5㎜のチューブに入った軟膏なら人差し指のひと節分出して、両方の手のひらの面積に塗るワンフィンガーティップユニット法が保湿の基本になります。塗ったところにティッシュを置いて、逆さにしても落ちないぐらいの量を目安にしてください。
I:塗り方で気をつけるポイントはありますか?
吉田先生:効果があるようにと、つい力を入れて塗り込んでしまう方もいますが、摩擦で肌を痛めてしまうと逆効果です。保湿剤をたっぷり肌に置いたら、そっと伸ばすように塗るようにしてください。
吉田先生:保湿は全身に。シワの方向に沿って伸ばすようにしてください。シワやくびれの部分も塗り残しがないようにしてくださいね。
1日2回朝と夜に塗ってあげてください。口周りがただれやすいようなら、おっぱい・ミルクや離乳食の前と後にきれいに拭いてから塗ります。おむつかぶれの場合は、おむつを替えるたびにおしりをシャワーで洗って保湿すると良くなりますよ。
I:保湿剤はどんなものにするべきでしょうか? 石油を精製したワセリンから、植物由来でオーガニックを謳う高価なクリームまで、保湿剤にはさまざまなタイプがあってどれを選んだらいいのか悩みます。
吉田先生:病院では乾燥肌の赤ちゃんにワセリンを処方することがあります。ワセリンには保湿成分は含まれてはいませんが、肌の表面に油膜を張って乾燥を防ぐ効果があります。それで十分な場合もあるし、保湿成分を含んだ軟膏が必要な赤ちゃんもいます。
I:本筋からズレますが、ワセリンは石油由来ですよね。もしかしたらそれを赤ちゃんに使うことに抵抗のある方もいるかもしれません。
吉田先生:安全性は問題ないですし、塗ったものが少し口に入ったり、舐めるぐらいのことは全然問題はありません。