昼夜の区別なく数時間おきに眠ったり、おっぱいやミルクを飲んだりを繰り返す赤ちゃん。成長するにつれて、朝起きて、昼間に活動し、夜は眠るという大人の生活リズムに少しずつ近づいていきます。
赤ちゃんがすこやかに成長していくために、生活リズムを身に付けていくことはとても大切なこと。赤ちゃんの生活リズムを整えるために、ママ、パパができることを見ていきましょう。
乳児期から生活リズムを整えて、早寝早起きを習慣に
生活リズムが整っている人であれば、明るい光を浴びながら朝に目覚めると、その約14時間後より眠気を感じるよう“体内時計”がセットされているそうです。一方、生活リズムが不規則になれば、睡眠と覚醒の周期が安定せず、睡眠障害を引き起こしやすくなるといわれています。
生まれてまもない赤ちゃんは1日に16時間~18時間も寝ており、昼夜の区別もありません。徐々に睡眠と覚醒の周期を安定させていくことで、生活リズムも定まっていくのです。
一方、生活リズムが定まらないと、細胞の新陳代謝を促す睡眠ホルモンや成長ホルモンの分泌が悪くなり、赤ちゃんや子どもの心身の成長に問題が起こりやすいといわれています。また、赤ちゃんの時期に獲得した正常な“体内時計”は、大人になっても機能するそうです。赤ちゃんが元気ですくすく育つよう、大人になっても健やかな生活を送れるよう、乳児期から生活リズムを整えて、早寝早起きを習慣にしたいものです。
【~生後2か月】昼夜なく、短い睡眠を繰り返します
生後2か月ごろまでの赤ちゃんには、昼夜の区別はありません。ほとんどの時間を眠ってすごし、だいたい2~3時間おきに目を覚まし、おっぱいやミルクを飲んでまた眠るということを繰り返します。
短い睡眠を繰り返しつつ、1日の合計睡眠時間は14時間から、長い赤ちゃんでも18時間程度。とはいえあくまで目安なので、これより少ない場合も、逆にもっと寝ていても心配はありません。この時期の赤ちゃんの睡眠の時間や回数は個人差もありますし、そもそも日によっても違います。
赤ちゃんの生活リズムが安定していないこの時期は、ママ・パパもゆっくり眠ることができず大変です。でも、赤ちゃんが新しい環境に慣れるために必要な期間と考えて、赤ちゃんのペースにあわせて世話をしてあげてくださいね。
生活リズムを整えるための準備として、朝はカーテンを開けて部屋に太陽の光を入れ、夜は明かりを落とした静かな場所ですごすということは始めておきたいものです。
一方、この時期から朝まで眠れる赤ちゃんもいます。授乳もしないでずっと寝ていたら脱水症状になるのでは、と心配になる方もいらっしゃると思います。しかし、すやすやと寝ているのであれば、授乳のために無理に起こす必要はありません。日中の授乳回数を増やしたり、授乳時間を長めにとってあげてください。
ただし、寝ている赤ちゃんの顔色が悪いときや、呼吸が早いとき、止まっているときは、脱水症状などが疑われます。様子がおかしいなと思ったら、自己判断はせずに、早めに病院で受診しましょう。