次に田内さんがあげたのは、“料理の基本パターンを身につける”。料理をするときにいちばん効率が悪いのは、レシピを確認しながら行うこと。作り方を見つつ、調味料の分量まで計っていたら、いくら時間があっても足りません。料理の基本を覚えれば、あとはバリエーションで何種類ものレシピを作れるようになります。
「和食だったら味付けは、砂糖、しょう油、酒、みりんが基本。煮物も、肉や魚の漬けだれも、うどんの汁もみな作れます。この基本の配分だけ覚えましょう。本来は季節や素材に合わせて味付けも細かく変えるべきでが、家庭の料理ではそこまでしなくても十分おいしいごはんが作れます。基本の味付けに、みそやお酢を足せば別の料理になりますし、生姜やにんにくなどのスパイスやごま油などの香辛料、調味料を加えることでアレンジがどんどん広がります」
まずは、おおよそのあんばいを感覚で覚えること。それだけで大きく時短が可能に。
また、田内さんは献立をあらかじめパターン化しておくこともすすめます。献立を決めることに余計な時間をつかわずにすむからです。たとえば、朝ごはんはパンとスープ、夜ごはんは一汁二菜など。こうすれば、そのパターンに合わせて献立を考えればOK。
「仕事でもそうですよね。ゼロから新しい企画を考えるのは大変ですが、ある程度スキームをつくっておいて、その中身を入れ替えるだけならそんなに労力を使いません。お料理も仕事と同じです」
仕事感覚で料理をする……。これまた“なるほど”のアイデアです。